交響曲第4番、ピアノ四重奏曲断章(管弦楽版) グスターボ・ヒメノ&ルクセンブルク・フィル、ミア・パーション
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風信子 | 茨城県 | 不明 | 2018年04月05日
ショスタコーヴィチ ブルックナー ラヴェルに続いて マーラーで登場したヒメノは逸才だ 選んだ作曲家を見渡せばヒメノが指向する方向が見える 意外だったのはショスタコーヴィチとブルックナーが交響曲第1番を披露していたから マーラーなら「巨人」だろうと踏んでいた しかしこれはヒメノがマーラーをどう理解しているのかを示す証拠となった 慥かに「天上の生活の歓喜を歌う」第4交響曲は一つの終結点であり出発点でもある 分岐点と言ってもいい それはマーラーの音楽にとってだけではない 浪漫時代と現代(20世紀)との分去れであった 案の定ヒメノは類い稀な演奏を展開している 室内楽的ソノリティは維持しながら精神の豊潤な放出を成し遂げている 小交響曲のイメージは欠けらもない キリスト教者を装ったユダヤ人が生き抜かんとする その情念を仮面の下に塗りこめた凄さが胸に迫る 胸掻き毟られる音楽がここにあるのだが 爽やかな表情を脱ぐことはない 核心をついた演奏を朋よ聴け あなたも如何2人の方が、このレビューに「共感」しています。
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