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ヴェルディ(1813-1901)

Blu-ray Disc 『マクベス』全曲 ノーブル演出、ルイージ&メトロポリタン歌劇場、ネトレプコ、ルチッチ、他(2014 ステレオ)

『マクベス』全曲 ノーブル演出、ルイージ&メトロポリタン歌劇場、ネトレプコ、ルチッチ、他(2014 ステレオ)

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    村井 翔  |  愛知県  |  不明  |  2015年11月27日

    まさしくネトレプコの独り舞台と言うべき圧巻の映像。カラスのように一声でキャラクターの邪悪さを表現してしまうようなタイプの歌手ではないとしても、今が盛りの豊麗な声を生かして、強靱な登場のアリアから繊細な「夢遊の場」まで自在に演じる。宴会の場での「乾杯の歌」では一度目と二度目で完全に表情を変えるなど、まことに芸が細かい。眼力(めぢから)の強烈さ、演技のうまさも彼女の大きな武器。ブロンドのかつらをつけたハリウッド風ヴァンプといった出で立ちで完全に舞台を支配している。対するルチッチはすっかり霞んでしまっているが、演出も夫人の尻に敷かれただけの脳筋男という作りなので、まあこの程度で十分か。一方、パーペのバンクォーは最初から腹にイチモツありの悪い奴にしか見えないし、亡霊になってからも存在感抜群。この人物はもう少し単純なキャラクターと理解していたのだが。 演出は時代を20世紀半ばに移しているが、何ら必然性が感じられない。反政府軍が緑の旗を持っているだけで「バーナムの森が動いた」というのも変な話だし、両軍、銃を持っていながら、戦闘シーンは殴り合いというブザマな有り様に。ダンカン王殺害の場と夢遊の場のヒッチコック風「電灯揺らし」ぐらいしか芸がない中途半端な演出なのだが、チェルニャコフのように完全に現代化しようとして失敗するよりはマシか。最後にルイージの素晴らしい指揮だけは、ぜひ讃えておこう。様式感をしっかり保持した上で、すこぶる表現主義的な、尖鋭かつ繊細な表情を持ち込んでいる。相変わらずお見事。

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