フルート協奏曲、チェンバロ三重奏曲集 ヤナ・セメラードヴァー、アンサンブル・カストール
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まさやん | 新潟県 | 不明 | 2021年07月27日
マンハイム学派の中では伝統を重んじ保守的な作風のリヒターの交響曲は聴いたことがあるが、このCDの曲は初めて聴いた。Fl協奏曲はクヴァンツのような華やかな技巧は見られないが、堅実で品の良い陰りのあるメロディーが印象的である。トリオ・ソナタは形式的にはバロック音楽だが、メロディーは少しエレガントで抒情的である。2つのハープシコード・トリオはピアノ三重奏の先駆的作品で、主役のハープシコードの音量が大きくないせいもあってか、Vn、Vcが対等に活躍して聴きごたえ十分である。とはいえ、マンハイム学派の主・ヨハン・シュターミッツのFl協奏曲を聴くと、やはりリヒターは少し古風かなと思うが、それがリヒターの個性であって、個人的には好感が持てる。セメラードヴァーのトラヴェルソは技巧的に問題はなく、柔らかく美しい音がする。アンサンブル・カストールは早い楽章では時には各パートが自己主張もしながら生き生きと、遅い楽章では気持ちを込めてゆったりとメロディーを歌う。リヒターの曲のCDはまだ少ないが、多くの人に聞いて欲しいと思う。0人の方が、このレビューに「共感」しています。
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