【開幕レポ】乃木坂46・生田絵梨花主演「リボンの騎士」

2015年11月13日 (金) 20:00

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生田絵梨花、2回目のミュージカルにして貫禄たっぷり


1953年に『少女クラブ』に連載、その後1963年に『なかよし』にリメイク版が連載された国民的少女マンガ「リボンの騎士」。その手塚治虫の不朽の名作のミュージカルが開幕となった。
天使のいたずらで、男の心と女の心、2つの心を持って生まれてきたヒロイン、サファイアを乃木坂46の生田絵梨花が熱演。その透明感溢れる存在感はまるで原作のサファイアそのものだった。

開幕に先駆けて、公開ゲネプロが開催。その直前に、出演者4名(生田絵梨花、桜井玲香、神永圭佑、青木玄徳)と演出家・上島雪夫氏が取材陣の前に登場。
舞台本番に向けての意気込みを話してくれた。


生田:ファンタジーなので、舞台のセット、映像、衣装が全てが、私自身もお客さんとして観たいなと思うほどに仕上がっています。これをお客さんと共有できると思うとワクワクしています。

神永:僕自身が赤坂ACTシアターの舞台に立つことを一つの目標としていたので、その喜びをかみ締めつつ、精一杯フランツとして生きていきたいです。

青木:人生初のカラーコンタクトで、落ちないか不安です(笑)。

桜井:ステキな舞台なので、魔女の娘としていいスパイスをプラスできるようにガンバりたいです。

今日の4名は「リボンの騎士」をタイムリーには知らない年齢。原作を知っているかを尋ねられると

生田:サファイアの絵は知っていたんですが、今回このお話をいただいたときにはじめて原作を読みました。おばあちゃんが「アニメ見てたよ」と喜んでくれたくらい、本当に広い世代の人が知っているので、緊張感やプレッシャーが今でもあります。

桜井:母がとても好きなアニメだったので、小さい頃に見せてもらったことがあります。だから、すごく嬉しかったです。母も「リボンの騎士?!」みたいにビックリしてたし、ヘケートが好きだったらしくて、「娘がまさかヘケートをやる日がくるなんて!」と喜んでいました。

一方、演出家の上島も、

上島:最近の若い子のパワーは面白いなあと毎日稽古場で発見の日々でした。また、(乃木坂46の二人は)大きな舞台に立っている人は普通の人とは違うんでしょうね。多分、二人とも今日豹変するんだろうなと思っています。生田さんの前回の舞台も僕が演出したんですが、稽古場から舞台に場を移すと豹変するので、今日もとても楽しみにしています。

と語っている。今回で2回目のミュージカルとなる生田は

生田:いつになっても緊張は解けませんが、去年よりもパワーアップしたと思ってもらえるようにガンバります。自分でハードルを上げちゃうのもなんですが(笑)、今回歌が多くて、展開も速いので、その歌の中で気持ちをグッと高めたり、想いを乗せたりすることを意識してやっています。

桜井にとっては初のミュージカルとなる。

桜井:ミュージカル、超難しいですよね!今も初日なので緊張しているんですが、皆さんの足を引っ張らないようにガンバりたいと思います。ミュージカルの歌は、歌うだけじゃなくてお芝居の延長としてあるものなので、いつもやっていることと全く違うので難しいですね。

初めてのミュージカル挑戦となった桜井が、生田からアドバイスを受けたかを訊かれると「いつも背中で語ってくれるので(笑)」という大物感溢れるアドバイス法を披露。生田も「そうですね、背中で伝えています」と2回目のミュージカルにして既に貫禄たっぷりだ。

生田:サファイアは男の心と女の心を持っているので、コロコロ人格が変わっていくんです。さっきまで女々しかったのに、いきなり男らしくなった、みたいなスイッチの切り替えが見所かなと思います。初めての殺陣にも挑戦しています。周りの皆さんに教えていただいて少しは強く見えるようになってきたかなと思います。

神永:この「リボンの騎士」は愛がテーマになっているので、いろいろな愛や気持ちを感じていただけたら嬉しいです。僕もこういう殺陣は初めてなので、アンサンブルの方に見て教えていただきながら練習したので大丈夫だと信じてガンバるのみです。

青木:ここにいるメンバー以外でも持ち曲がありますし、アンサンブルもとてもステキですので、クラシックな作りでキレイな演出になっていますので楽しみにいらしてもらえたら、と思います。

桜井:見所がありすぎて、始まってから終わるまでの時間があっという間なんじゃないかと思います。一つも見逃さずに最後まで観てください。

なかよし60周年記念公演 ミュージカル「リボンの騎士」ゲネプロレポート



11月12日(木)に初日を迎えたミュージカル「リボンの騎士」。本公演に先駆けて同日に公開ゲネプロが行われた。

メインキャラクターは
男と女、2つの心の間で揺れながら本当の自分を取り戻すサファイア(生田絵梨花)
母の過剰な支配に苦悩する魔女の娘ヘケート(桜井玲香)
試練を経て真実の愛に目覚めるフランツ王子(神永圭佑)
強さと弱さを併せ持つサファイアに強い共感と愛を捧げる孤独な海賊ブラッド(青木玄徳)

先の取材にも登場した4名だ。この4人がそれぞれ、自分とは何かを問いかけ、生きる意味や居場所を求めて葛藤する。それぞれの愛を貫こうとする一途な想いには、思わず心を奪われる。
それぞれのキャラクターの真っ直ぐさ(悪役ですら真っ直ぐ)や素直さが、とにかく眩しい。シンプルでストレートであるにも関わらず、ストーリーに乗せられたメッセージは深く、美しくできあがった世界観に、子どもから大人までが楽しめる仕上がりになっていた。

特筆すべきは、それぞれのキャラクターがドンピシャのはまり役だったことだ。
サファイアのその透明感溢れる気高さは生田ならでは。おてんばでチャーミングでちょっぴり生意気な魔女の娘ヘケートを魅力的に演じた桜井、“THE 王子様”としかいいようがない凛とした雰囲気がピッタリだった神永、ワイルドで荒くれ者の空気を纏いながらも心の優しさを覗かせる、魅力的な存在感を放った青木。
この4人を取り巻く布陣もそれは見事なハマりっぷり。個人的には、はいだしょうこの魔女ヘル役の美しさと迫力に思わずうっとり。“うたのおねえさん”が悪役を演じたこともそうだが、ハマり方がハンパなかったことに度肝を抜かれた。赤澤 燈のプラスチック王子も振り幅の大きい芝居で見事になりきっていたのがスゴかった。

囲み取材で生田も言っていた通り、スピーディーなストーリー展開であるにも関わらず、歌にしっかりとそれぞれの想いが乗せられているために、とても理解しやすくスムーズに話が運んでいく。衣装もセットも煌びやかだがとても可愛らしく、少女マンガの世界観を全く失わない。むしろさらにパワーアップした舞台に、原作を知らなかったとしても、キュンキュンワクワクすること必至だ。

キラキラした若さと魅力が溢れるミュージカル。
ぜひ愛とパワーを受け取りに会場に足を運んでみて欲しい。

東京公演は11月17日(火)までの全10公演、大阪公演は12月3日(木)〜6日(日)の全7公演。


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公演情報


なかよし60周年記念公演 ミュージカル「リボンの騎士」

東京公演
2015年11月12日(木)〜17日(火) 全10公演
赤坂ACTシアター

大阪公演
2015年12月3日(木)〜6日(日) 全7公演
シアターBRAVA!

出演
生田絵梨花(乃木坂46)
神永圭佑 青木玄徳
赤澤 燈 池田有希子 香取新一
野口かおる 千代田信一 神田愛莉
はいだしょうこ
根本正勝 八十田勇一
桜井玲香(乃木坂46)ほか

原作:手塚治虫
演出・振付:上島雪夫
脚本:浅井さやか
音楽:かみむら周平
企画協力:手塚プロダクション
協力:一般社団法人日本2.5次元ミュージカル協会

■公演詳細・チケットはコチラ

©ミュージカル「リボンの騎士」製作委員会2015

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