感想のみを述べます。無伴奏ヴァイオリン曲の最高峰。バッハ、バルトークも些か色褪せます。演奏も秀逸。残響は有りますが、適度で快い。録音も良好。BIS は本当に良い CD を出してくれます。これ以上に言うことは有りません。参りました。extra 5 です。

nosag盤より長いのは反復指示を行っているなどの理由か？（長すぎて、聴いているだけでは確認できない）　ちょっと聴くかぎりテンポは同じくらいかワリン盤のほうが速いくらいの印象だ。スコルペンが何やら怪しげな音程で弾いていたのと比べると、ワリンはずっとまともな20世紀の音楽に聞こえる。繰り返し登場するモチーフがあるのでそれを頼りに聞いていくと、この音楽の迷宮に迷い込んでいけるだろう。なかなか全容を咀嚼できないが、傑作だと思う。

第７番は演奏時間10時間だとか。これは４楽章51分。アダージョだけで27分など楽章配分はかなりいびつ。奇妙な楽想が無窮動的に延々と続くかと思えば、パウゼ。変な旋律のフガート。無伴奏ヴァイオリン・ソナタと同様に音程が怪しげなのは技術的な問題なのか、純正律でとっているのかよくわからないのだが、これがまた味付けになっている。弦楽のソラブジってところか。