オリジナルのリリース当時はCDに完全移行していたため、LPは海外でリリースされてはいたものの希少で高価な状況でした。30周年を記念してようやく手頃な価格で聞けるようになったのは良かったのですが、肝心の品質がダメです。 まず音。CDで聴いてきたからどうしても比較になってしまいますが、到底CDの音には敵いません。両面とも長時間収録のためカッティングのレベルが非常に低く、LOWの音域が殆どカットされていてやたら甲高くナロウなラジオのような音です。しかも音がデジタル臭くレコード聴くメリットはありませんでした。 そしてソニーとあろうもののプレスの品質が最悪。プレスの質の悪さと収納されている紙スリーブの質と収納に問題があるようで、擦り傷があり全体にチリプチの雑音が多めなのが残念でした。 2枚組で出ているI WISH YOU LOVE：MORE FROM THE BODYGUARDの方が品質も良く音の状態も良いのでオススメです。

急逝したﾎｲｯﾄﾆｰの代表曲『I WILL ALWAYS LOVE YOU』が収録されているｻﾝﾄﾗ盤がｺﾚです｡日本では80年代の『FLASH DANCE』や『TOP GUN』を大きく上回る200万枚以上の売り上げ｡ もう20年以上が経過した作品ですが古さを感じさせないのもﾎｲｯﾄﾆｰの魅力 だと改めて思います｡

もはや説明は不要とも言える有名な一枚ですね。一曲目からもう圧巻。以後続くクラブ系の曲も、壮大なバラード・しっとり系バラードも、彼女の歌声に乗せて絶え間なく流れる快作だと思います。サウンドトラックなのにこれほどまでに自分の色を出せるアルバムも珍しいかもしれませんね。彼女の可能性と歌手としての位置・寿命を断固たるものにした作品だったと思います。（ドラッグに溺れてさえいなければ・・・）個人的にはこの時期の彼女の歌唱は、初期の張りのある芯の強い孤高なボーカルと、後期のソウルに重きをおいたアダルトで味わい深いボーカルが絶妙に混ざった、ある意味一番油がのっていたものだったと思います。残念ながら孤高な光を放つWhitneyはこの作品で最後だったかもしれません。

このCDは、1992年公開された映画のサウンド・トラックで、もう15年近くも経っているのですが、いまだにアメリカでかなり人気があります。なんといっても、イイ声で繊細さを表現できる上にパワーもあるWhitneyのゴージャスな歌と、作曲・選曲そして、当時人気が出始めていたKenny Gの演奏も入れる演出などのセンスのよさが勝利したロングセラー・トラックだと思います。”Run To You”が、特に好きです！！

ホイットニーの歌い方はシブ過ぎると感じる方もいるかもしれませんが、サントラとしては素晴らしいです。アラン･シルヴェストリはなんとあのバック・トゥ・ザ・フューチャーのサントラも手がけている!これは保存版ですね。